簡単に語れるようなことではないけど、先日テレビ番組でいろいろ考えさせられたので、自分の気持ちを忘れないためにここに記します。

安楽死の是非は、たぶん永遠に答えなんて出ない。

だから、あくまで番組の感想と個人的な今の思いです。

その女性はとても頭が良く、強い意思があり、自分のことも家族のことも客観的に見れていて、だからこそ安楽死を選び、「凄く幸せだった」と言って、笑顔のまま亡くなりました。

もう治らない病気で、いずれは人工呼吸器をつけて、意思の疎通もできなくなる。

そうなると、自分の尊厳が失われるから、だったら自分の尊厳があり、自分で意思決定が出来るうちに安楽死を遂げたい。

その思いで、世界で唯一、外国人を受け入れ安楽死を実施している団体のあるスイスに渡り、2人のお姉さんに見守られながら、静かに息を引き取りました。

その瞬間を放送したことにびっくりしたけど、とても大事な瞬間で、尊いものでした。

私は常々、「死」は「生」と同等に尊いものであり、「死に方」=「生き方」だと思っています。

これは母が亡くなった時に確信したこと。

もちろん日本では安楽死は認められていないので、母の場合は「延命措置をしなかった結果亡くなった」んですが、やっぱり母の場合も、最期まで尊厳が守られていたから、あの看取りの時間は凄く尊いものだったし、とてもいい時間だった。

もし日本で安楽死が認められていたら、もしかしたら母はそれを選択したかもしれません。

自分の苦しむことろを家族に見られたくないから、もし最期の時にもがき苦しむようなことがあれば、モルヒネを打つよう病院にお願いしていたと、後から聞きました。

もし安楽死が認められていたら、モルヒネではなく、直接死に繋がるような薬をお願いしていたのではないか、と思います。

どちらにしろ、延命措置をしなかった。という点では、この女性と母の共通点かなと思います。

家族としては、延命措置をしなかったことに対して、本人の意思を尊重した結果とは言え、これはいつまで経っても後悔は残ります。

番組を見ていても、2人のお姉さんは最後まで生きることを(当たり前だけど)望んでいたし、妹さんは最後まで安楽死には反対の立場でした。

番組では、この女性だけではなく、同じ病気で延命治療を選んだ女性についても放送していました。

どちらも間違いではないし、どちらも本人や家族に葛藤がある。

私も、母の死から5年経って、最近猛烈に後悔していることがあって、「お母さん、もう苦しまなくていいよ、もう頑張らなくていいよ」って、最後に言ってしまったこと。

痛そうだったり、苦しそうだったりする姿や、これまでの人生で苦労ばっかりだった母をずっと見てきて、私がそんな母を見るのが辛かったから、言ってしまった言葉。

もちろん、もっともっと生きてほしかった。

安楽死を看取った2人のお姉さんとは次元が違うけど、あれで良かったんだろうかって、ずっと自問自答してしまうと思います。

もし自分がこの女性の立場だったら、やっぱり延命措置はせず、できることなら安楽死を選ぶと思います。

でも、家族の立場だったら、やっぱり反対すると思います。

一般論として賛成か反対か、というよりも、安楽死については、完全に本人と家族の問題。

女性は一貫して強い意思を持っていたけど、2人のお姉さんは最後まで迷っていたように見受けられました。

当然です。

死後5年経った今になって迷っている私みたいな家族もいるし。

安楽死とはまた別の話になるけど、私自身、死んだら献体したいと考えています。

遺体を研究機関に預けて、解剖学など後進の育成に役立ててもらうのが献体。

その後、遺体または遺骨が家族のもとに帰るまで2~3年かかるケースもあります。

家族は絶対に反対しますが、家族の同意が必須なので、いつか必ず説得しようと思っています。

安楽死にしろ献体にしろ、本人にどんなに強い意思があっても、家族の同意がなければできません。

このお姉さん方は、相当の勇気と覚悟をもって、身を切られる思いで同意書にサインしたことでしょう。

果たしてこれで良かったんだろうか。

という思いは多分一生付きまといます。

みんながみんな、生きたいようには生きれないし、死にたいようには死ねない。

とてもデリケートで難しい問題です。

世界でも安楽死を合法化してる国は少ないし、日本でも、安楽死は「自殺幇助」とみなされます。

だから私は賛成でも反対でもないけど、母を見ていて、そういう選択肢があってもいいのかな、と思いました。

回復の見込みのない希望の持てない病気で、堪え難い痛みや苦しみから解放してあげたい一方で、それでも生きていてほしいと願う人間としての本能もある。

実行するしないは別として、合法化に対して議論はされるべき問題だと思います。

支離滅裂でまとまりがなくてすいません。

番組を見ていて、何が幸せか、尊厳はどう守られるべきか、凄く考えてしまいました。

最後に付け加えておきますが、安楽死の是非を問うでもなく、どちらが幸せかなんて愚問を投げかけることもなく、ただ2人の女性に密着し、ただ事実として伝えていた、とても良い番組でした。

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